「国譲り祀られましし大神の奇(く)しき御業(みわざ)を偲びて止(や)まず」。皇后陛下の御歌「出雲大社(おおやしろ)に詣でて」です。所造天下大神(あめのしたのつくらしおおかみ)と称えられます大國主大神様(おおくにぬしのおおかみさま)(ダイコクサマ)は、御皇室の御祖先に国土奉還-国譲りなさって、見えざる神事(かみごと)の世界=幽世(かくりょ)を司られ、生死一如に生きとし生けるもののイノチの幸栄(さちはえ)の御神縁(ごしんえん)を結ばれる大神様とお鎮まりです。
大國主大神(おおくにぬしのおおかみさま)は”譲るに譲る”ことをもって神柄(かみがら)を磨かれ、笑顔のダイコクサマと慕われて神事主宰の大神と敬仰(けいぎょう)されます。「譲り」とは、我執(がしゅう)・我欲(がよく)に囚われず霊止(ひと)ー人としての理(ことわり)の誠心(まことごころ)にあるべき姿を成し顕(あらわ)すことです。私たちは、一人は皆のために、皆は一人のためにと心縁(しんえん)を結ぶ”和譲”の祈りによって、和楽の暮らしに結ばれます。